勉強は机に向き合ってするだけではない!「日常生活にも勉強を。」
幼児期から家庭学習の習慣や、小学校に入学するまでに、ひらがなの読み書き、簡単な足し算・引き算はできた方が良いと言われています。
小学校進学後も、家庭学習の習慣や、勉強時間は長ければ長いほど、成績が良くなる気がします。
しかし、幼児や小学校低学年の子どもに、1日の勉強の厳しいノルマを与えると、逆に勉強に苦手意識をもってしまうことも考えられます。
小学校高学年になったときのことを考えると、机に向かう習慣は大切ではありますが、成長段階に見合わない勉強の仕方は、子どもと勉強の距離を遠ざけてしまう一つの要因となります。
そこで、取り組みたいことは、「日常生活に勉強を取り入れよう」ということです。
日常生活の様々な場面で、勉強の単元に繋がる声かけをすると、いざ、勉強となったときにイメージしやすかったり、日常生活と勉強が直結している方がモチベーションアップします。
我が家でも行っている事例を詳しく説明していきます。普段の日常生活に、一言・二言付け加えているだけで、何の労力もかかっていないことだけ紹介します。
食べ物を使って、計算のイメージを掴もう。
今日の夕食はみんな大好き、唐揚げ。大皿に乗せて、各自取っていくスタイルの夕食です。
ここでは、数の大小の概念を理解しやすくなる会話ができます。
お母さんは3個食べたよ。◯◯君は?
僕は2個だよ。
お母さんと、〇〇君だと、どちらが多く食べたかな!?
引き算の練習もできます。
お母さんと〇〇君の食べた唐揚げの数の違いは何個?
と、質問すればいいのです。唐揚げだけで、数のイメージや簡単な計算の練習が何回もできてしまいます。
他にも、おやつの時間なら、子どももルンルン具合が上がるかもしれません。
お母さんとお父さんと〇〇くんで、おやつにクッキーを食べよう。いつもの棚に入ってるから取ってきてくれる?1人2枚ずつ食べようね。全部でクッキー何枚取ればいいかな!?
かけ算の概念の理解、練習となります。
小学生低学年のお子さんであれば、分数の概念も食べ物でイメージすることができます。
例えば、休日などの家族みんなが揃うご飯で、丸いピザを出します。
ピザは8分の1か4分の1に切ることが多いと思います。子どもの前でピザを切り、「この1枚が8分の1だよ。8分の1っていうのは、8つに分けた1つ分だね。この8つに分けた1つ分を8つ集めると、ピザ1枚になるね」と言えば、分数の勉強となります。
ここで、ポイントなのは、長ったらしくずっと分数の説明をしたり、確認のためにテストをしたりしないことです。子どもからしたら、ご飯の時間に分数の話をずっとされたら、ちょっと嫌ですよね。
車での長距離移動中の時間を有効活用して、距離・速さのイメージを掴もう。
我が家は、実家に帰省するときなど、高速道路に乗る機会が月に1回のペースであります。
我が子は車で寝てくれないため、いつも景色や大きなトラックや、カーキャリア、高速バスなど、普段見れない車を見て楽しんでいます。
他にも、トンネルも高速道路ならではです。トンネルの入り口にトンネル名と、トンネルの長さが書いてある標識があります。
いつもトンネルに入るときに、長男に
何トンネル?何メートル??
と質問されます。
これは、〇〇トンネル。長さ680mだよ
と答えます。そこで、もう一言加えます。
680mは、家から保育園ぐらいの距離だから、すぐ出口だね~
と、680mの長さの感覚が分かるように説明します。
トンネルは短い100mぐらいのものから、4,000mの長いトンネルまで様々ですので、長さの感覚を教えるのにちょうど良いです。
200mなら、家からお友達の家までの距離、500mなら、家から最寄り駅までの距離、1,000mなら、家から最寄り駅に行ってそこからもう一度家まで帰ってくる距離、などの説明をすると、だいたいの距離のイメージがつきます。
小学3年生ぐらいで、メートルやキロメートルの長さを学習します。
100メートル以上のメートルや、キロメートルの長い長さになると、途端にイメージがつきにくくなり、難しいと感じる子どもが増えます。
小学校5・6年生から「速さ」の単元も学び、小学校で最高に難しい単元とされる「速さの文章問題」に繋がります。
こんな問題ですね。上記の問題を例に出すと、まず「3.6Km」、「3,36Km」のだいたいの距離の感覚を理解していた方が、よりこの問題を身近に感じることができ、解きやすくなる可能性が上がります。
他には、「今時速60Kmで走ってるよ~」と時速を伝えています。
細い狭い道でノロノロ走っているとき、「今は時速何キロでしょう!?」とクイズを出すと、「うーん、20キロ!」と、それらしい答えを言ったりするので、長男の中で、普段の時速60Kmより遅いなぁ~という感覚がついてきたのかもしれません。
旅行や遠出をするときは、日本地図の絵本を持参、名産品を食べる。
日本の地理感覚を養うために、旅行や遠出をするときや、友達の旅行の話を聞いたら、日本地図の絵本で位置を確認するようにしています。
我が家はこの絵本です。絵が可愛くて、見やすいのでおすすめです。
今、自分が住んでいる場所から、どれぐらい遠いところなのか、地図上で上なのか、下なのか、右なのか、左なのかを確認します。
自分たちが旅行に行く時なら、車や電車の経路を確認し、目的地までに着くまでに通る都道府県の確認をします。直線距離ではいけないところがほとんどですので、「この海沿いをずーっと走って、神奈川県を通り過ぎていくんだよ」と地図を指でなぞりながら確認すると、イメージしやすいと思います。
また、旅行先に行ったら、その土地の名産品を食べるようにしています。例えば高知であればカツオ、大阪であれば、お好み焼きやたこ焼きなどの粉ものなど。
なぜ、高知県ではカツオが名産品なのか、一緒に推測したり、調べたりすると、その土地の特徴を理解することができます。
美味しいものも食べられ、知識も増えて、一石二鳥です。
知らない・分からない言葉が出てきたら、辞書の使い方もマスター
小学生になったときに、案外苦労しがちなのものが、辞書の使い方。国語の授業で、言葉の意味を調べる時間はあります。
幼児期から辞書の使い方を学びたいところですが、「さぁ今から辞書を使う練習だよ!」と言っても、辞書を使うのって結構難しいため、子どもは乗り気にはなれません。
子どもから、言葉の意味を聞かれたときに「一緒に調べよう!」と言って、辞書を一緒に使います。
幼児期から使える国語辞典を手に届く場所に置いておき、言葉の意味を質問されたときは、一緒に調べるようにしています。言葉の意味も分かるし、辞書の使い方や調べ方も学べます。
「あかさたなはまやわら」の順番、二文字目の確認、意味を調べたとき、例文の活用方法、など、一緒に行います。
最初は、ほとんど親の私が辞書を調べてみましたが、徐々に子どもに調べるように誘導しています。例えば、先日は「のれん」という言葉を調べました。
「の、のページ出してみてくれる?」と子どもに「の」のページを出してもらい、「れ、はどの辺だろう?」などと言って誘導していきます。詰まってしまったら、親が手助けする、というのを繰り返すと、だんだん一人でも目当ての言葉に辿りつけるようになります。
その他
他には、子どもからの質問されたことには、なるべく詳しく調べて解答するようにしていますが、親から何かを仕掛けて、勉強と結びつけることはしていません。(していません、というか、できていない、というのが正しい表現です。)
毎日「日常生活と勉強をつなげなきゃ!!」と考えて、わざわざ何かを準備して、となると、日常生活がしんどくなってしまいます。
日常生活の中に、勉強と繋がりそうなこと見つけた!ラッキー♪ぐらいの感じで考えています。
まとめ
以上が、我が家で実際行っている、日常生活に取り入れている勉強に繋がる声かけでした。
勉強はイメージが大切です。頭でイメージすることができると、取り組みやすくなるものです。
勉強することは、日常生活を楽しくするものだ!と子どもが思ってくれたら、嬉しいです。