未就学児の勉強

実は!子どもを勉強から遠ざける、ついついしてしまう大人の対応

親の背中を見て子どもは育つ!?

「勉強しなさい!」と言い、なにかと子どもに勉強するよう誘導しがちな大人ですが、実は、大人が知らず知らずのうちに、子どもを勉強から遠ざけてしまっている言動があります。

子どもが勉強にネガティブな感情を持ったり、苦手になることは、勉強のことやテスト結果で、親に怒られたり、無理やり勉強を強要されるだけではありません。

親の価値観や行動指針は、子どもの価値観や性格に大きく影響します。

親が「良い」としてることは、子どもにとって「良い」ことになりますし、親が「悪い」としていることは、子どもにとって「悪い」ことになります。長い年月をかけて、コツコツと子どもの価値観や性格に積み重なっていくのです。

普段の親の「勉強」に対しての些細な言動が、子どもの「勉強」に向き合う姿勢を決めます。

今回は「知らず知らずのうちに」というのがポイントです。よくありがちなトラウマを植え付けるほどの強制をする、とか、怒る・叱る・殴るのような恐怖政治のような態度のみを取る、といったものは除いて紹介します。

実は、子どもを勉強から遠ざけてしまっている大人の対応

「勉強は嫌なものだけど、やらないといけないからね」と言い、子どもを諭す

本来、勉強は楽しいものです。新しいことを知ることは、いくつになってもワクワクします。

(過去のリンク)

上記の記事、参照。

しかし、子どもはなかなか勉強が楽しいこととは気付かずに、嫌々勉強に取り組んだり、「勉強したくない!」とストレートに言ったりもします。

そんなとき、周りの大人(特に親)が

そうだね、勉強って嫌だよね。嫌だけどさ、どうせやらないといけないものだから、頑張ってやろう!!

言ったとします。

大人的には、良かれと思い共感のつもりで言ったと思いますが、子どもはどう捉えるでしょうか!?

「勉強って嫌なものっていう認識で合ってるんだ!」と思う可能性大です。

大人なら、嫌な勉強も嫌な仕事も、必要ならこなせる力がありますが、残念ながら子どもには嫌なものに積極的に取り組む忍耐力はありません。

上記のような、良かれと思った共感が、大人から「勉強は嫌なもの」という太鼓判をもらえただけ、ということになります。

ますます、子どもが勉強を嫌々やるようになるかもしれませんね。

大人は子どもに勉強して視野が広がっていく楽しさ、面白さを伝えられる存在でいたいです。

勉強に関して第3者に褒められて、人前で『けなす』

勉強に限ったことではないのですが、日本人には「謙遜」という文化があります。自分自身を謙遜するのならいいのですが、自分の子どもとはいえ、自分以外を謙遜することは、「けなし」となることが多いです。

例えば、学校や塾の3者面談(先生・子ども・親)で、先生が「◯◯ちゃん、最近、授業中、たくさん手を挙げてくれて積極的に授業に参加してくれています!」と言われたとします。お母さん・お父さんは、本当は嬉しいはずなのに、照れくささも混じり、つい「いやいや、今までが全然ダメだっただけですよ〜」や、「いやいや、外面がいいだけで。家では全然やる気ないんですよ〜」と本心ではないことを言ってしまいがちです。

(ちなみに、これ、私もついやってしまいます。ダメだ!と思っていてもやってしまうのなぜなんですかね…。)

子どもがいない場なら100歩譲っていいかもしれませんが、子どもの前ではあまり良くありません。子どもにはまだ「謙遜」という概念は分からないため、大好きなお母さんやお父さん、自分のことそんなふうに思ってたんや!!とびっくりです。勉強へのモチベーションは下がることが予想されます。

子どもの前で子どもが褒められたときは、「そうなんですよ〜この子、最近頑張ってるみたいなんですよ。いつも見ていて頂いてありがとうございます!」と、先生の言葉に共感するのが良いです。いきなり、ハードルが高いようなら「ありがとうございます!そんなふうに言ってもらえて嬉しいです!」と言うのもいいかもしれませんね。

私も、保育園や習い事で、子どもの前で先生に褒められたとき、ついつい「謙遜」して、子どもを下げてしまうことがあります…。

先生がせっかく、子どもの前で「今日こんなことしてくれてー、ほんとにしっかりしてますよね!!」と言ってくれてるのに、「いえいえ、家ではまだまだ甘えん坊で。」みたいな感じです。

(今考えても、ほんとダメですね…)

言いながら、「また、やってしまってるわ~」と思ってます。

そんなときは、子どもと二人になったときに、こっそり、「さっきは、先生褒めてくれたね。ママも〇〇のこと、いつも家でもお手伝いしてくれて助かるなぁって感謝してるよ」と後悔の念も入りつつ、伝えています。

「『勉強しなさい』と言われたことがありません」という言葉を信じすぎない。

よく、高学歴の大学生が言うセリフ。

高学歴の大学生
高学歴の大学生

親に「勉強しなさい」と言われたことはありません。

これは、「親は、私の勉強には無関心でした~!」と言っているわけではありません。直接的に「勉強しなさい」とは、言わないけれど、子どもが勉強するように誘導する親御さんが多いと思います。

例えば、幼少期にお母さん・お父さんと楽しく、ワークを一緒に遊び感覚でやり、そのうちに、毎日する習慣がつき、小学生になる前から学習する習慣がついていた。

そのおかげで、小学生になったとき、周りと比べると勉強ができ、勉強が得意だと気付いた。もともと、学習習慣もついていたこともあり、勉強も得意となると、学習習慣はさらに強化される。

みたいな感じです。

他にも、幼少期から親が子どもの興味があることにとことん付き合ってくれ、電車が好きと言えば、本物の電車や新幹線を見に行ってくれて、恐竜が好きだと言えば、恐竜のフィギアを買ってくれたり、恐竜博物館に何時間も付き合ってくれたり。

好奇心を最大限に生かして、「知らないことを知ることは楽しい!」とか「何かを学ぶことは楽しい!」と思わせていることです。

幼少期のうちから、子どもに必要な種まきをして、あとは「花の咲かせ方は自由だよ!」というスタンスです。

花を咲かせることは大前提で、咲かす場所、咲かせるプロセスはあなたが自由に決めていいんだよ!ということです。

「勉強してもしなくても、どっちでもいいんだよ!」(「花を咲かせても、咲かせなくてもどっちでもいいんだよ!」)というのとは、全然違うのです。

まとめ

以上、子どもを勉強から遠ざけてしまう、大人がついついしてしまう行動でした。私も思い当たる節が多くあります。気を付けなければ…!!

勉強だけが全てではないですが、勉強することで、得られる知識量が将来の子どもの選択肢を広げることは確かです。また、勉強することで、達成感、忍耐力、思考力、等、多くの力を身に付けることができます。

大人は、いつも子どもの「興味」に寄り添い、大人への成長段階を見守り、支える存在でありたいです。

ABOUT ME
紺野 はるか
アラフォー2児の母。現役学習塾職員が、〝勉強を通じて、子育てを楽しく!子どもの人生を明るく!〟をモットーに、子育てをしている様子を公開!! 我が子の中学受験までの道のりとともに、配信中です。