【親VS子ども】約束事に関して、よくある光景
5時になったら、家に帰るからね!
わかった~!!
5時になったから、家に帰るよ~!
嫌だ~!帰りたくない!!
上記のやり取りは、世の中のお母さんなら多くの方が想像が容易につく場面ではないでしょうか。
子どもと一緒に生活する上で、小さな約束から大きな約束まで、約束事を取り決めないとカオスな日常になってしまいます。
しかし、子どもは約束したからと言って、絶対に守ってくれるとは限らない生き物です。
しかも約束を守らない言い分は、「嫌だから!」という真っ直ぐ過ぎる理由で。
時間や親の心に余裕がある時なら、子どもの意見を尊重しながら、あの手この手で説得を行い帳尻を合わせていきますが、いつもできるわけではありません。
時間的・心的余裕がない時は、ストレスフルとなります。
そして、世の中のお母さんは8割がた、時間的にも心的にも余裕がありません…。
(私だけでしょうか!?)
私は教員免許を取得しており、学生時代から社会人になっても、「授業」という形で10名〜30名の子どもを束ねてきた経験や、
多くの保護者から受けた相談や、家庭での困りごとから、
我が子との約束事をなるべくストレス少なく守ってもらうえるよう試行錯誤しました!
それらのコツを紹介していきます。
全てがいつもうまくいく!というわけではありませんが、「へぇ、そういうやり方もあるんだ~」という気持ちで、参考にできるところがあれば嬉しいです。
子どもと「約束」してる?約束って何だろう!?
約束とは、当事者間での取り決めです。
この「当事者間」ということが重要で、大人(親)も子どもも納得して交わしたものが、「約束」となります。
そのため、親が「5時になったら帰るよ」と言い、子どもが返事も納得もしていないものは、残念ながら「約束」とは言えません。
よく、「子どもが全然約束守らなくって」と相談を受けることがあります。
よくよく話を聞いてみると、親が「テスト前は◯時間勉強しようね!」と提案し、子どもが適当に生返事をしたという場面だったということがよくあります。
これを親は「約束した!」と思ってしまうパターンは多いです。
親的には、早く「約束した」という事実がほしいですからね。気は焦ってしまいます。
第3者からみると、これは「提案」です。その提案に子どもは同意していません。
上記のようなこと、よくあるのではないでしょうか!?
そして、子どもが勉強しないと、親は「約束したのになんで守らないのよ!?」と発狂し、
子どもは「なんのこと??」となることが、容易に想像できます。
大前提として、約束とは当事者間がお互いに「これは約束ね!」と約束事として認識していて、はじめて「約束」となります。
親の立場からすると、日常生活の小さな取り決め全てを、子どもと折衝して、納得してもらって、とすると、気が遠くなりそうですよね。
母にそんな時間はないのです。
まずは、「絶対これは守ってもらわないと困る!」という約束事から、取り入れていけばいいのかな~と個人的には思います。
子どもとの約束事をストレスなく守らせるコツ
子どもとの約束は親が守り、守れない時があることを知る。
子どもに約束を守ってほしかったら、まずは親自身が子どもとの約束をなるべく守ること。
「なるべく」の理由は、約束は絶対にどんな時にでも守れるものではないからです。
例えば、「絵本、あと1冊読んだらおしまいして、お風呂入ろうね。」と約束したとします。
基本は絵本は1冊でおしまいです。
子どもが愚図ろうが、泣きわめこうが、1冊読んだら「約束だったからね。」と淡々とお風呂に入る準備をするのが良い対応です。
しかし、例外はあります。
子ども自身が、読んだ絵本の内容をもう少し深めたくて、関連する図鑑を見たいと言い出したとします。
子どもの興味が爆発していて、学習意欲が高まっているときです。
素晴らしいことなので、私なら「そういう理由なら今日は特別ね。5分だけだよ」と言って、許可すると思います。
この対応が正解!というわけではありませんが、
「子どもとした約束は絶対に守らなくては!!」と思い込んでしまうと
「約束を守ること」だけが目的になってしまいます。
そうなってしまうと、子育てが楽しくなくなってしまいます。
少しの遊び心、臨機応変に対応する力も必要だと、個人的には考えています。
自分自身の子育て方針の軸から大きく逸れていなければ、「今日だけ特別ね♪」はいいんじゃないかなー、と思います。
子どもが守れなさそうな約束はしない
そもそも、子どもが守れなさそうな約束を取り決めることは不毛です。
極端な例ですが、3歳の子どもに「毎日ワーク50ページやろうね」と約束させたところで、「毎日」も「50ページ」も難易度がかなり高めです。
おそらく守れないでしょう。
幼児と約束事をするときは、その都度取り決めた方がいいです。
毎日、ワークを3ページ取り組んで欲しかったら、
毎日、ワークをする前に「今日はワーク3ページやろうね」と約束します。
子どもは都合の悪いことはすぐに忘れてしまうため、その場その場で約束することが守れる一番の近道です。
また、普段の子どもの様子や得意不得意から、守れそうな約束・守れなさそうな約束は見当がつくと思います。
守れなさそうな約束はしない方がいいです。親のストレスが溜まるだけです。
守れそうな小さな約束を繰り返し積み上げていくと良いでしょう。
約束を守れた!という子どもの自信に繋がります。
約束を守れるまで視点を変えて説明する
これが一番重要だと感じています。
それは、取り決めた約束事を守る理由を根気強く説明することです。
実体験をお話します。私は新卒で学習塾に就職しました。
私が社会人1年目の頃、中学生を20名ほど対象に集団授業をしていました。
そのクラスは、全員が時間通りに集合することがなかなか難しく、2・3分の遅刻も含めて、遅刻をする生徒が多いクラスでした。
私は、先輩社員や上司からの「遅刻させてんじゃねーーぞ!」の圧に焦っていました。
諭しても減らず、キツく怒っても減らず、時間を守る大切さを説いても減らず、途方に暮れていました。
そんなとき、「なんで遅刻させたらダメなんだろう」と改めて考えてみました。
初心に戻り、損得勘定を特に考慮せず、まっさらな素直な気持ちで考え直してみたときに、ある一つの結論にたどり着きました。
それは、授業が始まった後に、遅刻した生徒が教室に入ってくると、
①私(先生)の話が中断する
②他の生徒が誰が来たのか気になり教室の入り口に顔を向ける
③遅刻した生徒が急いで席に座り、ガサゴソ授業の準備を始める。
みんなの時間をめっちゃ奪ってるやん!!と気付きました。
(そんな簡単なこと、気づかんかったんかーいと思うかもしれませんが、社会人1年目のことですので、多めに見てください(>_<))
上記のことを、クラスに話しました。
クラスの全員が納得したみたいで、その後急激に遅刻はなくなりました。
そのとき、何か変化をもたらしたい時には、同じ話を何度もするだけではなく、視点を変えながら手を変え品を変えた方がいいんだなと学びました。
子どもにも同じで、例えば夜早く寝てほしいとき、「20時に寝れるようにしようね」と言って納得せず「もっと遊びたーい!!」となったときは、
「成長ホルモンっていう、〇〇君の身体が大きくなったり、賢くなったりするビームが寝てる間に出るんだよ。そのビームは、夜の9時から明け方ぐらいまでの寝てる間にしか出てないから、8時にはお布団にいって、寝ておこうね」
なんて言ってみたり、他にも様々な視点や、同じことでも話し方を変えたりして、伝えています。
それで守るときもあれば、守らないときもあり、子どもの気分次第というところも大きいです。
しかし、ゆっくりと着実に、いい方向に向かいします。
まとめ
以上が、子どもとの約束をストレス少なく守る方法でした。
この言葉で子どもは親の言うことをきくようになる、という「魔法の言葉」は存在しません。
日々の積み重ね、試行錯誤が、ストレスを軽減させてくれると信じています。
各家庭で、取り入れれること、取り入れれないこと、あると思います。一つでも参考になることがあれば嬉しいです!