国語の成績は上がらない!?
国語の成績を上げる方法を教えてください!
よく、このような質問をもらいます。
◯◯をすれば国語の成績が上がります!!
と声を大にして、端的にレクチャーできるといいのですが、国語はなかなかそうもいきません。
国語は、他の科目、算数や理社とは違い、短期集中型で伸びる科目ではありません。
強いて言うのなら、以下のようになります。
というぐらいでしょうか!?
果てしないですよね…。もっと簡単で、短期間で成果が出そうなことがいいですよね(>_<)
以前、東京大学在学中の知り合いと話をする機会がありまして、国語の勉強方法に関して質問をしました。
その子は、少し考えてこう言いました。
うーん、普通に読んでるだけかな~。
国語って文章中に答え書いてあるから。特にコツとかはないかな~。
国語の苦手な人からすると、なんだかモヤモヤする解答ですよね。
読解力で言うと、中学生で国語の定期テスト対策しかやらなかった子は、中学3年生の受験時点で、小学6年生のときと読解力は変わらない、というデータも出ているほどです。
上記のように、なかなか成績アップの方法がわがりづらい国語の勉強方法。
前述の通り「幼少期からの日常生活の積み重ね」「長い時間かけて習得するもの」ということで、幼児期〜小学校低学年でできる、将来的に国語を得意にするためにやっておくべきこと3選を紹介していきたいと思います
国語を得意にするために幼児期からできること
音読
小1から宿題にでる「音読」。
よく、音読カードを親がチェックするのが大変!と話題になるやつです。
しかし、小学校1年生から音読が宿題として出題される理由は、音読が超重要だからです。
音読の効果は多くありますが、「国語を得意にする」という観点でいうと、語彙力・読解力が向上することです。
声に出して読むには、漢字の読み方、単語の意味、文の流れや文章の切れ目を考えながら読むことが必要になるため、自然と文章構造や論展開を考えるようになります。
また、音読をするということは、文章を目で追い、声に出し、自分の耳で聞くということです。視覚と聴覚の両方が刺激され、文章理解も進みます。
この積み重ねで、確かな読解力が積み上がります。
自分の声で聞くことは、他の人の音声で聞くより、5~6倍暗記しやすいと言われています。
大学受験や司法試験などの資格の勉強では、教科書や参考書の内容を読みあげたものを自分の声で録音し、隙間時間で聞くと効果的なんていう勉強方法もあります。
イメージで言うとこんな感じです。
他には、音読を繰り返し行うと、黙読のスピードが上がります。黙読スピードが早いと、テストのとき有利ですよね。
これは私が最近実感しています。
子どもが生まれてから絵本をたくさん読むようになりました。
我が子は現在5歳で、5歳の読む絵本はボリューミーな本が多いです。長いと10分ほどかかります。
それぐらい長い本を音読していると、最近仕事やプライベートで活字を読むスピードが上がってきている気がします。
多くの語彙に触れる→分からない言葉は辞書をひく
語彙力は、読解力・国語の成績に比例します。幼少期からの語彙力をつけることは超・超重要です。
語彙力をつけるためには、多くの語彙に触れること。
上記2つが身近で取り組みやすいことになるのではないでしょうか。
絵本は語彙の宝庫です。
大人が話す言葉も大切で、いつまでも赤ちゃん言葉や、子どもが理解できるであろう言葉ばかり話すのではなく、少し難しい言葉や、大人と話すときと同じ感じで話すことをお勧めします。
分かりやすく言うと、熟語で話すようにすると言葉の難易度が上がり、いいと思います!
こんな感じです。「慎重」という熟語を使うことで、言葉の難易度が上がっている感じがしますよね。
このように、周りの大人から入ってくる言葉は、子どもの語彙力を着々と高めていきます。
そして、子ども的に理解できない言葉が出てくると、言葉の意味を質問してきます。
この時、大チャンス到来です。辞書で言葉をひく絶好のタイミングです。
「まぼろし」ってどういう意味??
そのときにすかさず、
一緒に辞書で調べよう!!
と、辞書をすぐ準備します。
①調べる単語の1字目を〝つめ〟の中から探す。「まぼろし」なので「ま」
②次は2文字目の「ぼ」探し。「ま」のページを適当に開け、あいうえお順
に左に文字をおいかけていく。
③発見!!
最初は、親が調べる姿を見せながら教えていきます。
お目当ての単語を見つけ、辞書の文章を読み、意味を教えます。
例文が書いてあったりなかったりするので、もしなかった場合は、自作で例文を伝え、いつ・どんな時に使う単語なのかも一緒に確認すると知識が広がります。
辞書のひき方は小学生になるまでにできるようになっておくと良いと言われます。
はじめは「難しいからお母さんが調べて~」と言っていた我が子も、何回か一緒にやっていくうちに、「ぼくがやる~!」と積極的に調べようとします。
自分で「やってみよう!」と思えるまで待つ!待つのって労力いりますよね…。
字を丁寧に書く。書き順は正しく。
小学校高学年・中学生になって成績がいい子は、ノートがキレイと聞いたことがあるのではないでしょうか。
字の上手・下手というのは、習字を習っているかの有無や才能や感覚的なものだったりもするので、字が上手だから成績良い、字が下手だから成績が悪いという分類にはなりません。
しかし、小学校高学年・中学生で成績がいい子は、日常的に字を丁寧に書く子が多いです。(私調べ)
- 字の濃さが極端に濃い・薄いということがない
- マス目や行から飛び出していない
- 真っすぐ書けている
- とめ・はね・はらいが正しく書けている
- 誰が読んでも読める
学校で書く文字や文章は誰かに読んでもらうことが多いですよね。
誰かに読んでもらう文字を、読む相手がストレスを感じることがなく、むしろスムーズに読める文字を書くことはマナーだと、私は思います。
- 鉛筆を正しい持ち方で持つ
- 見本をお手本にし、見本通りに書けるようにする
当たり前のことやん!と思うかもしれませんが、この「当たり前を当たり前にする」ということが大事なのです。
また、ひらがな・カタカナ・漢字、どの文字を書くにしても、書き順は超重要です。
- 文字が書きやすい
- 美しい文字が書ける
- たくさん書いても疲れにくい
書き順は、書くことを仕事とし研修していた人たちが、「より早く・より正しく」書くために少しずる改良を重ね、考えられたものだそうです。
書き順は、ある一定の法則があるため(基本は「上から下」「左から右」等)、法則を守っていると自然と「とめ・はね・はらい」ができ、きれいな文字が書け、伝わりやすい文字になります。
誤った書き順で書かれた文字は、どこかいびつで読みにくいものが多いです。「とめ・はね・はらい」の使いどころが不適切なせいもあるのかもしれません。
また、書き順はスムーズに流れるよう考えられているため、たくさん書いても疲れにくくなっています。
多くの文字を書くことができれば、学習効果が期待できます。
「漢字や英単語をたくさん書いて覚える!」と文字を書くことで記憶に定着しやすくなる人は、多く書くことができれば、暗記やテスト勉強が捗るでしょう。
まとめ
以上、国語を得意科目にするために、幼少期からできることをまとめました。
国語は、受験勉強期のみ集中して勉強しても、成果がすぐに出るものではありません。
いつかやってくる「受験」のときに、得意科目にしておくと非常に有利に働きます。「今」から意識して勉強していきましょう◎
✕:「ちゃんと持ってね!」
〇:「慎重に持ってね!」