未就学児のうちから、子どもの学力をつけるためにできることを、今まで何事例か取り上げてきました。
今日は、「お手伝い」をテーマとし、お手伝いと学力の関係、学習に繋がる親の関わり方を紹介していきます。
我が家では、お手伝いを積極的にしてもらっています。
我が家は共働きで、私もフルタイムの正社員で、毎日仕事でクタクタのため、特に平日の夜は、子どもにも手伝ってほしい!と思うほど、自分の手だけでは足りないのです。
子どもがお手伝いを率先してフローから紹介していきます。
子どもとはいえ、手伝ってくれたら助かる~~!!
子どもが率先してお手伝いをできるようになるステップ
①自分のことは、自分でできるようになる
お手伝いの最初の一歩は、「自分のことを自分でする」です。
例えば、2歳ごろまでは着替えの介助は親がしていましたが、だんだん自分でできるように促していきます。
服を頭だけ被せてあげて、右手だしてごらん〜とか、左手出してごらん〜、と声かけして自分でやってもらいます。
最初は見守りつつ、どんどん言わなくても自分でできるようにしていきます。着替えだけでなく、食事、お風呂、トイレなど、一人でできるように仕向けていきます。
そこから、おもちゃのお片付け、保育園の明日の準備、洗濯物を出す、今日の服を決める、などにシフトしていきます。
何かをするたびに、「ありがとう〜」「助かる〜」などの、感謝や喜びを伝えるようにし、やる気アップをさせています。
子どもの喜んだ顔ってかわいいですよね♡
②簡単なことから頼み、家族の役に立っている自信をつける
例えば、ゴミをゴミ箱に捨ててきて、など、ほんとに簡単なことからお願いしていきます。
その時、子どもの能力以上のことを頼むと、失敗し、もうやりたくないっ!となってしまうため、絶対できるであろうことを頼むのがいいです。
また、お手伝いをし終わった後、「ほんと助かるよ!これでお母さんの仕事一つ減ったよ」「ゴミ捨ててくれたから、机の上、綺麗になったね」と毎回喜びます。
子どもは、お母さんやお父さんが喜んでくれることが嬉しいため、感謝・喜びはちゃんと言葉にして伝えます。
お手伝いをすることで、自分は家族の役に立てているという自信が、モチベーションに繋がり、またチャレンジしてみようと思うのです。
③ ②をどんどん難易度の高いものにしていく、頻度を増やす。
あとは、②の内容の難易度や頻度を高くし、増やしていきます。
買い物後に買い物袋に入っているものを取り出す。→ 取り出したものを所定の位置にしまう。(しまいやすい場所のものから順番にステップアップ)→包装してあるものを取り外す。
このように、できることを少しずつ増やしていき、子どもの「できた!」、お母さんの「ありがとう!」を増やしていきたいです。
お手伝いのジャンルは、お母さんの負担が少ないもの、子どもの得意分野を調整していき、継続できることを重要視していくことをオススメします。
我が家は、台所関係のお手伝いが多いです。
今では、5歳になった長男は野菜を切ったり、調味料などの量を図ってもらったりしています。
学習に繋がるお手伝いの内容と声かけ
お手伝いをすることが定着したら、次は学習に繋がる内容や声掛けをしていきます。
未就学児にとって、実社会や実生活が学習に繋がっているというイメージがもてると、小学生になって本格的に行う「勉強」への敷居が低くなります。
料理①大きさの感覚を学ぶ
子どもが大好きな料理カレー。食べるときは、じゃがいもやにんじん、玉ねぎは、皮がむかれ、食べやすい大きさに切ってあります。
じゃがいもや玉ねぎであれば、色も皮と実の色が違うため、子どもがイメージしているじゃがいもと玉ねぎとはだいぶ違うかもしれません。
このように食べ物は、食べやすいように、調理し、使う、ということも分かりますし、元の食材を実際に見ることで、じゃがいもは土の中にできるよ、と言われると、なんとなくそのシーンがイメージできるというわけです。
また、大きいじゃがいもを食べやすいように切ろうとすると、縦に切って、横に切って、など、自分がイメージした大きさや形に切るためには、何工程ほど必要なのか、その切り方、きれいな形に切るにはどうすればいいのか、など、一つの事柄を多方面から捉える視点が身につきます。
この力は、特に数学で必要です。また、大小の感覚も同時に身につきます。
料理②同じ大きさに「分ける」
ハンバーグをつくるとき、タネをこねます。家族4人分、同じ大きさにハンバーグ作ってね、とお願いします。
全体のタネから、均等に分けるという感覚を身につけることができます。
料理③割合や比率
めんつゆを薄めるとき、「4対1に希釈してくれる?」と大人の言葉でそのまま伝えます。
そうすると、「きしゃくって何?」と聞かれます。
そのときに「薄めるって意味だよ。めんつゆ1に対して、4倍の水を入れるってことだよ」と、
4倍の量を実際に見せてあげると、イメージが湧きやすく、算数で割合や何倍、といった単元を勉強するときの入口となります。
また、買い物中に「この商品、30%オフだって!」と言うと、「30%オフって何?」と聞かれます。
割合は難しいため、このような機会に何度も繰り返し、割合の説明を行い、なんとなく割合とは、どのようなものかを理解している状態にしておければ、いいですよね。
割合の単元は、小学生ならほとんどの子が「難しい」と感じるよ。ちょっと知っておくだけでも、勉強するときのハードルが下がるよね。
掃除①単位の勉強
お掃除クリーナーの裏には、使用量目安が書かれています。
「1㎡に5プッシュ」と書かれていたとします。
1㎡ってどれぐらいだろう!?と、メジャーを持ってきて、1メートルを測り、1平方メートルを見せてあげると、単位の勉強になります。
掃除②化学的な現象の体験
乾いた箇所を石鹸で磨くのと、少し濡れた箇所を石鹸で磨くのと、どちらがきれいになるかな!?と両方試してみます。
少し濡れた箇所の方が泡立ちがよく、汚れも落ちます。このような、化学的な現象を実感すると、身の回りの現象に興味を持ちやすくなります。
そして、理科の授業や勉強内容も実体験に基づいているため、前向きに取り組める可能性が高くなります。
まとめ
お手伝いの種類や、声かけの仕方は、あげればキリがありません…!
私も、試行錯誤し、お手伝いの内容・働きかけは日々研究しています。
お手伝いというのは、学習の導入に最適です。既存の知識に未知の知識が結びつくと、学習が加速します。
お母さんやお父さんの心と時間に余裕があるとき、子どもにもお手伝いをしてもらい、子どもの家事能力アップはもちろん、学習に繋がることを期待しています!
参考になることがあれば嬉しいです。